断崖絶壁の圃場で見た景色が、忘れられない。青森・深浦町「駒の舞」のこと。
数年前、青森県深浦町を訪れたとき、目の前に広がった光景に言葉を失いました。
圃場のすぐ下は、断崖絶壁。そしてその先には、日本海。
波が岩に砕けるたびに、海のしぶきが霧のように舞い上がり、田んぼのほうへと流れてくる。「ここで育ったお米は栄養価が高いはず」と、直感的に思いました。

海のそばなのに、塩害にならない理由
「海の近くじゃ塩害になるんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。
深浦町の圃場は、海のすぐそばでありながら、ものすごく高い場所にあります。だから塩害にはならない。でも、日本海から打ち寄せるミネラルたっぷりの海のしぶきは、霧のように漂って田んぼを包む。
目に見えてわかるくらい、ミネラルが豊かな環境でした。
なぜ「ミネラル」がそんなに大事なのか
中戸川貢先生との対談でもお伝えしたのですが、ミネラルは体の解毒・排出にとって欠かせない栄養素です。
農薬・添加物・化学物質——現代の生活の中で、私たちの体には日々さまざまなものが入ってきます。それらを体の外に出す「解毒」の働きを支えているのが、ミネラルなんです。逆に言えば、ミネラルが不足していると、解毒がうまくいかない。
深浦の圃場で感じた「ここのお米はミネラルが豊かだ」という直感は、そういう意味でも、このお米をおすすめしたい大きな理由のひとつになっています。
▶︎ ミネラルと解毒の関係についてはこちら 「ちょい足し」でいい。ミネラル不足が体に与える影響と、今日からできる食事の工夫|中戸川先生対談
新岡さんの「駒の舞」について
この圃場で育てられているのが、新岡重光さんの「駒の舞」です。
新岡さんは15年以上、無肥料・無農薬の自然農法を続けている農家さん。「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則さんらとともに、青森深浦自然農業研究会を立ち上げ、化学的なものに一切頼らない農業の研究と実践を重ねてきました。
駒の舞は、青森県農林総合研究センターが2003年に育成・登録した品種(水稲農林392号)です。母親品種「山形40号」の良食味と、父親品種「ふ系164号」の強稈・多収性を掛け合わせて生まれました。
名前の由来は「馬(駒)の産地・南部地方に、力強く普及するように」という願いです。
気候変動の時代に、冷害に強い品種という選択
駒の舞の最大の特長は障害型耐冷性の強さです。
稲は穂ばらみ期(出穂の前後)に低温にさらされると、実が入らない「不稔」という現象が起きます。駒の舞はこの低温による不稔に強く、論文データでも青森の基準品種を上回る「強」と評価されています。
気候変動というと「高温への対応」ばかりが語られますが、天候不順・冷夏のリスクも年々不安定さを増しています。それぞれの土地の気候に合った品種を、自然農法で育てること。それもまた、これからの時代に大切にしたい食の選び方のひとつだと、深浦の圃場を訪れて改めて感じました。
食べてみると
コシヒカリのようなねっとり感とは違い、ササニシキ系に近いさっぱりとした食味です。
粒は中くらい。炊き上がりはふっくらとして、ほんのりした甘みがある。くどくないから、どの世代でも食べやすい。気づいたら、ついおかわりしたくなっているお米です。
論文の食味試験でも「むつほまれに優り、ゆめあかりに近い上下評価」とされており、旨みと甘みのバランスが良い品種とされています。実際に食べてみて、その評価に納得しました。
商品情報
新岡さんの駒の舞(玄米 約4.6kg)
青森県深浦町産 無肥料・無農薬・自然農法栽培 品種:駒の舞(水稲農林392号・2003年青森県育成)
川田むつみ(むっちゃん)/ドイツIOB認定オーガニック専門家 cocoseasons.jp / オーガニックスーパー クランデール(千葉県松戸市)
本記事は生成AIを活用して作成していますが、品種データは青森県農林総合研究センター研究報告(2004年)をもとに確認し、生産者様の情報および筆者の現地訪問体験にもとづいて掲載しています。
▶︎ 駒の舞の品種特性・耐冷性・交配種とゲノム編集の違いについて詳しく知りたい方はこちら 「駒の舞」とはどんなお米?品種の特性・産地・自然栽培との相性を解説|note